ビジネス英語の考え方

1999年よりヨーロッパ、アメリカ、アジアへ海外出張を続けてきた経験から、実際のビジネス現場で求められる英語力について率直にお話しします。これから英語学習に取り組む方、すでに勉強されている方のヒントになれば幸いです。
結論から言うと、ビジネス英語のハードルは思っているほど高くありません。
ビジネスで本当に必要な英語力とは?
正直に告白すると、長年ビジネス英語を勉強してきましたが、商談中に教材で学んだ表現や会話をそのまま使ったことはほとんどありません。実際に現場で使っているのは、中学生レベルの基礎的な英語表現がメインです。
ヨーロッパ(英語圏以外)やアジアの取引先との場合
ヨーロッパ(英語圏を除く)やアジアの取引先とのコミュニケーションでは、英語圏特有の表現や難解な単語を使っても通じないことが多々あります。彼らにとっても英語は外国語であり、複雑な表現は理解の妨げになるだけです。
難しい単語は「知識として知っている」程度で十分です。実務では、簡単な表現を短い文章で伝えることが重要になります。
ネイティブスピーカーとの会話について
私自身、イギリス人やアメリカ人と会話する際、彼らの話を100%理解できないこともあります。そんなときは遠慮せず、理解できるまで聞き返しましょう。
相手の言っていることを完璧に理解できなくても、会話の要点さえ押さえられれば商談は成立します。
ビジネス英語で本当に重要なこと
ビジネス英語の本質は、いかにシンプルな単語と表現を使って確実にコミュニケーションを取るかです。基本的な会話表現をある程度覚えれば、商談も雑談も難なくこなせるようになります。
実際に頻用する基本表現例:
"Could you explain more about...?" (〜についてもっと説明していただけますか?)
"Let me confirm..." (確認させてください...)
"What I mean is..." (私が言いたいのは...)
"From our perspective..." (私たちの視点では...)
"How do you feel about...?" (〜についてどう思われますか?)
これらの表現を組み合わせるだけで、ほとんどのビジネスシーンに対応できます。
英文法は気にするべき?
相手と英語で会話中、文法はあまり気にしません。文法を意識しすぎると会話の流れが止まり、スムーズなコミュニケーションができなくなります。
日本語を話すときを思い出してください。母国語であっても、文法を意識しながら話すことはありませんよね。実際、日常的に話している日本語を分析してみると、文法的に完璧ではない表現も多く含まれているはずです。
英語圏の人々も同様です。ニュースのインタビューなどを注意深く聞いてみると、ネイティブスピーカーでも文法的な誤りが散見されます。
学習で優先すべきスキル
英語学習で最も時間を投資すべきなのは、リスニングとスピーキングの二つです。相手が何を言っているのか理解できなければ、会話そのものが成立しません。
発音について
発音については、あまり神経質になる必要はありません。英語教材で流れるネイティブの発音を真似する程度で十分です。
実際、私自身もアメリカやイギリスでカフェやレストランで注文する際、発音が通じないことがあります。そんなときは、メニューを指差しながら「This one, please」と伝えることで問題なく対応できます。
英語教材の活用について、AI英会話がおすすめ
新しい教材を購入する前に、すでにお持ちの英語教材や押入れの奥に眠っている教材を再活用してみることをおすすめします。基礎的な内容であれば、古い教材でも十分に役立ちます。
最近では、AI英会話も人気です。私はELSA SPEAKを1年利用しました。時間がない方でもショートレッスンも受けられますし、発音練習やAIとの会話練習もできます。英会話を練習しているとリスニング力もアップしていきますので、おすすめです。
商談時の英語について
商談での英語は、出発前にある程度の質問内容や議題が予想できるため、適切な準備をすればそれほど苦労しません。
たとえば、
・自社製品・サービスの特徴とポイントにまとめる
・予想される質問とその回答を準備する
・価格、納期、条件などの数字を正確に把握する
・競合との差別化ポイントを明確にしておく
・資料は視覚的に分かりやすいものを用意する
原稿を丸暗記する必要はありません。相手に伝えるべきポイントをまとめる程度で十分です。商談中も、相手に確実に伝わるよう、なるべく簡単な表現を選びましょう。
得意先との雑談
一番英語力が必要になるのが、商談先または展示会でのユーザーとの雑談です。相手が何を話してくるか予想できないので、最初は苦労されるかもしれませんが、実践経験を積むことで必ず慣れてきます。
たとえば、
・天気や季節の話題(万国共通で無難)
・相手の国や地域の文化・観光地について
・スポーツ(特にサッカーは世界共通の話題)
・食事や料理の話題
・最近のビジネストレンドや業界ニュース
など
商談中の雑談は、相手の本音や業界の最新動向など、公式な場では得られない貴重な情報を収集できるので重要です。
まとめ
25年以上の海外ビジネス経験から学んだ教訓をまとめると、以下の点が重要です:
・完璧な英語よりも「伝わる英語」を目指す
・中学レベルの基礎英語を確実に使いこなす
・文法の正確性よりもコミュニケーションの円滑さを優先する
・リスニングとスピーキングに集中して学習する
・実践経験を積むことで自然と上達する
・分からないことは素直に聞き返す勇気を持つ
・英語学習に終わりはありません。大切なのは、今持っているスキルを最大限活用して、相手と確実にコミュニケーションを取ることです。
・「ビジネスで十分通用する英語」は、基礎の積み重ねの延長線上にあります。
会話表現は、何度もお伝えしている通り、基本的な表現を確実に使いこなせれば十分です。高度な表現を無理に使おうとするよりも、シンプルな表現で確実にコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
以上になります。









